文章はだらだらと、特に改行もせず、ぎっしりとただひたすら文字が羅列されていたら、かなり読みにくいものになるでしょう。適当に区切りを入れることで、見た目にも読みやすさが増します。

その区切りとして、段落が挙げられます。文章の中で内容を段落ごとに区切れば、それだけ読みやすさが高まり、読み手にとってもスムーズに内容を理解することが出来るようになるのです。

では、段落は適当に区切って、改行を付ければ、それで良いのかと言えば、そんなことはありません。ある程度の規則の下に段落を付けていかなければ、段落にしている意味が不明瞭になります。また、見た目は段落になっていても、内容がバラバラだったり、中途半端に話題が終わっていたりすれば、読み手はただただ混乱し、文章を読むという意欲すらも失ってしまいかねません。

では、段落はどのような規則で分けていけば良いのでしょうか。

まずは「起承転結」によって区切るというのが基本となります。「起承転結」にはそれぞれに意味があり、全体としては密接に連携しているのですが、内容には結論を書いていたり、具体例が書いていたりと違いがあります。まずはこの「起承転結」で段落を分ければ、最低4つの段落を作ることができます。

次に、それぞれの段落で内容をさらに細かく見ていきます。段落はそもそも話の転換や内容によって区切ると分かりやすくなります。基準として、1つの段落には1つの内容が書かれていること、そして段落の先頭には、その中で書こうとしている内容のまとめがあることが理想的です。

段落の中にいくつもの内容が盛り込まれてしまうと、読み手に理解しにくいという印象を与えます。読み手は段落が変わると、前の段落と結びつきを意識しながら、話の展開を追っていこうとします。しかし、同じ段落にいくつもの要素を盛り込むと、段落が意味を成さないものとなり、混乱を引き起こす元になるのです。

そこで、内容や展開を意識しながら、文章を区切っていくのです。読み手は新しい段落に入ると、話はどう進んでいくのだろうと、先への興味を呼び起こします。この興味こそが文章を読んでもらう上では大切であり、上手い文章に仕上がっているといえます。

文章を書く際、始めのうちはまずはあれこれと考えずに書いてみることが大切です。慣れてきたら、「起承転結」を意識するとともに、それぞれの中でどんな内容を盛り込むのかを考えましょう。その内容ごとに段落を区切り、見た目にも分かりやすくする…読み手に読んでもらいやすいように考えながら書き進めていくことが大切です。

また、あまりだらだらと長い文章は読みにくさの原因となります。それは段落という単位においても言えることです。長すぎる段落は意味がつながるように、手頃などころで区切りましょう。そうすれば、読み手は文章を目で追っていきやすくなるために、内容を理解しやすくなります。読んでもらいやすくなるように配慮するのも段落の特徴なのです。